仮想通貨について調べていくと、「ブロックチェーン」というキーワードが必ず出てきます。
仮想通貨においてブロックチェーンは切っても切れない関係なので、一つの知識として頭に入れておくと良いでしょう。
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Contents
ブロックチェーンとは一体何?
ブロックチェーンとは、仮想通貨の登場によって注目を集めている技術で、仮想通貨の流通を支える21世紀の大発明と言われています。
簡単に言うと、取引情報を記録する「台帳」のことで、P2P(ピア・ツー・ピア)技術を応用した分散型台帳のことです。
発案者はビットコインの生みの親である中本哲史(ナカモトサトシ)氏だと伝えられており、2008年にビットコインに関する論文を発表しています。
もともと仮想通貨の基盤技術として発明されたブロックチェーンですが、近年では物流や食肉流通など、仮想通貨以外にも応用できる技術として世界中で注目を集めているのです。
ブロックチェーンの仕組みについて
ブロックチェーンはP2P(ピア・ツー・ピア)技術を採用しているとお伝えしましたが、P2Pについて簡単に説明します。
P2P(ピア・ツー・ピア)とはファイル共有システムのことで、同格のパソコンから他の同格のパソコンへ直接ファイルを送るシステムのことです。
通常、インターネット上のサービスを利用するには、クライアント(利用者)がサーバーのハードディスクに接続する必要があります。上記画像(左)のように、中心にあるサーバーにアクセスすることでそのウェブページが閲覧可能になるというわけです。しかしこの場合、アクセスが集中するとサーバーに負荷がかかり重たくなることがあります。
しかしP2Pでは中心の巨大サーバーが必要ありません。上記画像(右)のように、利用者同士で直接ファイルをやりとりすることができるので、情報の送信源と受信源が常に対等な関係で通信することができるのです。
P2Pは攻撃されにくい
P2Pには、外部からの攻撃を受けにくいというメリットがあります。
通常、ウイルスは中心のWebサーバーへ攻撃を行います。サーバーを落とせば周囲に繋がるもの全てを感染させることができるので、攻撃側は効率が良いのです。
一方、P2Pにはサーバーがないので攻撃する対象が存在しません。
従ってP2Pを採用した分散管理型のブロックチェーン技術では管理者を必要としないので、データの改ざんをほぼ不可能にしているのです。
ちなみにSkypeとLINEもP2Pシステムを応用した技術を採用しています。
P2Pを応用したブロックチェーン技術
P2Pについて説明したところで、次はいよいよブロックチェーン技術についてです。
一番最初に少し説明していますが、ブロックチェーンは分散型台帳技術と呼ばれています。
台帳とは取引(送金)履歴を記録する帳簿のことで、これをブロックに格納してチェーンで繋げています。
これがまさに「ブロックチェーン」という名の由来です。
取引(送金)履歴は、P2Pによって管理されるので特定のサーバーではなく、インターネットに接続された世界中のコンピューターに保存して管理されています。
世界中のパソコンで管理されるということは、みんなで共有して管理するわけなので、不正が起こると辻褄が合わずにすぐに見つかってしまいます。
ちなみにブロックチェーン上には取引した個人名、個人情報は保存されないのでご安心ください。
マイナーによって取引が承認される
ブロックチェーンは中央集権型のように管理者がいないのが特徴ですが、一体どのようにして取引を承認・管理しているのでしょうか?
仮想通貨の取引を行った際にブロックチェーンの「ブロック」を生成している人がいます。
ブロックを生成している人のことを採掘者(マイナー)と呼んでおり、マイナーがスーパーコンピューターを使用してブロックチェーンの取引情報を承認しています。
マイナーが承認してはじめて取引が成立し、取引の情報がブロックチェーンに記録されるのです。
ちなみにマイナーがブロックを生成するとマイナーに報酬が支払われます。(ボランティアで動くはずがないですからね・・)
これをマイニング報酬と呼び、マイナーへの支払いは「新しく発行されるビットコイン」と「ユーザーが支払う取引手数料」が含まれています。
マイナーは膨大な計算量が必要なのですが、一番早くブロック計算を行ったマイナーに報酬を与えているのです。
このシステムのことを「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」と呼び、今やビットコインを支えているネットワークシステムとなっています。
最後に
ブロックチェーン技術は日本の企業でも注目を集めており、関連銘柄であるインフォテリアやアイリッジロックオンなどの株が話題沸騰となっています。
ブロックチェーン技術は非常に奥が深く、1冊の本になるぐらいの膨大な情報量があります。より深く知りたい方は、ブロックチェーン関連の書籍を見てみると良いでしょう。
今回はブロックチェーンについての基本中の基本をお伝えしましたが、少しでも参考にしていただければと思います。